
決定力を上げて、前節初勝利の横浜FMを撃沈。
横浜F・マリノスのキックオフで始まった国立での一戦。FC東京陣内に蹴り出してFC東京ボールになると、大きく右サイドへ展開し、佐藤恵允がグラウンダーのアーリークロス。CBの背後とGKの間に入ったクロスを中央に駆け込んだ長倉が決めて、試合開始約30秒でFC東京が先制。まさに電光石火という言葉がふさわしい一撃だった。
攻勢を続けるFC東京は、16分に中央の長倉が左サイドの佐藤龍之介へ渡すと、ペナルティエリア角からカットイン。DFの股下を通った右脚から放たれたシュートは横浜FM・GK木村凌也の手に当たってゴールマウスへ吸い込まれ、FC東京が早々と追加点を挙げた。
その後も右サイドの室屋からのロングボールに反応した長倉、左サイドからの佐藤龍之介のFKにファーサイドで頭を合わせた大森とシュートを重ね、前半終了間近の45分にもCKからゴール前の混戦のなかで放った橋本拳人のシュートが角田涼太朗の手に当たったとされ、PK判定に。だが、これはVARが介入し、オンフィールドレビューを経て、PK取り消しとなった。
前節・柏戦の敗戦を受けて、攻撃面でFC東京がしっかりと修正を施してきた、という一面はあっただろう。しかしながら、川崎戦同様に、横浜FMの守備の脆さが露呈し過ぎていた。両SBが上がった際の裏やボランチ周辺のスペースが埋めきれず、FC東京に自由自在にボールを通されてしまっている。ボランチと前線の繋ぎ役となる遠野や前線の谷村にはほとんどボールが通らず、ジョルディ・クルークスの鋭いクロスを警戒していれば、ほぼ脅威になることはなかった。パスがズレてタッチラインを割るシーンも散見され、終始チグハグな印象。FC東京が運動量豊富に上下を走るのに対し、横浜FMは常にワンテンポ遅れて追いかけるような形で、推進力を生み出すことが出来ず仕舞いだった。
後半開始から横浜FMは喜田、ジェイソン・キニョーネスを下げ、木村卓斗、諏訪間をピッチへ投入して流れを変えようと試みる。だが、前半同様に開始直後の46分に中央からボールを持ち運んだアレクサンダー・ショルツがマルセロ・ヒアンへスルーパスを送ると、マルセロ・ヒアンが右脚を振り抜く。一度はポストに弾かれるが、その跳ね返りを今度は左脚で流し込み、FC東京が3点差をつけた。
以降もGK木村凌也の正面となったが佐藤恵允のボレーシュートをはじめ、終盤には佐藤恵允からのパスを受けた室屋が川崎戦と同じようにポケットの位置へインナーラップを仕掛けてシュート、途中交代の山田もポケットに入った室屋へパスを狙い、90分には長倉のクロスにマルセロ・ヒアンに代わって入った仲川がヘディングで決定機を迎えるなど、横浜FMのゴールを脅かし続けた。
横浜FMはほとんどボールを触れずにいた遠野を天野に代えてから、ボールを持てるようになり、ようやくゴール前へ進出する場面も出てきたが、中央を固めたFC東京の守備を崩すまでには至らず。最終的には前半は1本だったシュートを7本まで増やしたが、絶好機は作れず。枠内シュートが1、ゴール期待値が0.40と反攻とはならなかった。パススピードは遅く、前にはボールを繋げない、味方との距離も遠く、パスがズレて相手へボールを渡してしまうなど、FC東京の不調時のような既視感のある状態だったが、とはいえ、特に脆さが出ていたのは守備。怪我人が多く出ていることもあろうが、早急に守備の立て直しをしないと、しばらくは苦境が続きそうな状態に見えた。
その意味では、FC東京はあと2点はゴールを決めたかったところ。今大会はこれまでシュート数は1位だったものの、 得点が少なく、決定力の部分で力を発揮できていなかったが、長倉や佐藤龍之介に今季初ゴールが生まれたのは良かった。あとは、マルセロ・ヒアンの精度と、攻守に奮闘している佐藤恵允や途中出場が続いているが好機は訪れている仲川にいち早くゴールが欲しいところだ。
中盤で核になっている常盤は引き続き好調。前節・柏戦で痛めた腰の影響もあったかベンチ外となった稲村に代わってCBを務めた大森も良いパフォーマンス。稲村とはまた違った味を出して、盛り上がってパスを供給するなど、初先発ながら不安なく90分間プレーしたのは大きい。横浜FMの調子がイマイチだっただけに、強度が増した相手にどう立ち回れるかが勝負どころとなるが、少なくとも稲村不在だと厳しいという状況にはならなそうだ。そこは今季初のベンチ入りを果たした木本にも期待したい。
FC東京にとって大きかったのは、今季初戦から鹿島、浦和、川崎、柏と難しい相手が続くなかで3勝1敗とスタートしては上々だったが、失点はしていたため、この横浜FM戦で初のクリーンシートを達成したことか。前節・柏戦のように好調と思われるとポロっと弱さを見せてしまうのがFC東京の悪癖だが、次の水戸戦ではそうならないよう、注意を怠らず、勝ちグセをつけていきたい。
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明治安田J1百年構想リーグ 地域リーグラウンド 第5節
2026年3月7日(土)14:03KO
MUFGスタジアム 〈ドコモ MAX Day〉
入場者数: 52,934人
天候:晴れ / 気温: 16.6℃ / 湿度:28%
主審:小屋幸栄
副審:聳城 巧、中澤 涼
第4の審判員:小林拓矢
VAR:高崎航地
AVAR:塩津祐介
FC東京 3(2-0 / 1-0)0 横浜FM
【得点】
(東):長倉幹樹(1分)、佐藤龍之介(16分)、マルセロ・ヒアン(46分)
(横):
〈試合経過〉
01分 得点 東京 長倉幹樹
16分 得点 東京 佐藤龍之介
38分 警告 横浜 喜田拓也
46分 交代 横浜 喜田拓也 → 木村卓斗 / ジェイソン・キニョーネス → 諏訪間幸成
46分 得点 東京 マルセロ・ヒアン
58分 交代 横浜 角田涼太朗 → 宮市 亮
64分 交代 横浜 遠野大弥 → 天野 純
65分 警告 横浜 木村卓斗
74分 交代 東京 長友佑都 → 橋本健人 / 佐藤恵允 → 山田楓喜
80分 交代 東京 マルセロ・ヒアン → 仲川輝人 / 佐藤龍之介 → 遠藤渓太
85分 交代 横浜 オナイウ情滋 → テヴィス
90分 交代 東京 橋本拳人 → 小泉 慶
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【FC東京メンバー】
〈スターティングメンバー〉
GK 81 キム・スンギュ
DF 02 室屋 成
DF 05 長友佑都
DF 15 大森理生
DF 24 アレクサンダー・ショルツ
MF 16 佐藤恵允
MF 18 橋本拳人
MF 23 佐藤龍之介
MF 27 常盤亨太
FW 09 マルセロ・ヒアン
FW 26 長倉幹樹
〈控えメンバー〉
GK 01 田中 颯
DF 04 木本恭生
DF 42 橋本健人
MF 10 東 慶悟
MF 22 遠藤渓太
MF 37 小泉 慶
MF 71 山田楓喜
FW 39 仲川輝人
FW 55 尾谷ディヴァインチネドゥ
〈監督〉
松橋力蔵

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【明治安田J1百年構想リーグ FC東京 日程】
〈地域リーグラウンド〉
第01節 2026年2月07日(土)13:30 ▢FC東京1-1鹿 島 (H・味スタ)
第02節 2026年2月14日(土)15:00 ▢FC東京1-1浦 和 (H・味スタ)
第03節 2026年2月21日(土)15:00 〇FC東京2-1川 崎 (A・U等々力)
第04節 2026年2月28日(土)15:00 ✕FC東京0-2 柏 (H・味スタ)
第05節 2026年3月07日(土)14:00 〇FC東京3-0横浜FM (H・MUFG国立)
第06節 2026年3月14日(土)14:00 FC東京✕水 戸 (A・Ksスタ)
第07節 2026年3月18日(水)19:00 FC東京✕千 葉 (A・フクアリ)
第08節 2026年3月22日(日)14:00 FC東京✕東京V (A・味スタ)
第09節 2026年4月05日(土)15:00 FC東京✕町 田 (H・味スタ)
第10節 2026年4月11日(土)15:00 FC東京✕横浜FM (A・日産ス)
第11節 2026年4月18日(土)14:00 FC東京✕町 田 (A・Gスタ)※
第12節 2026年4月24日(金)19:00 FC東京✕水 戸 (H・味スタ)
第13節 2026年4月29日(水)16:00 FC東京✕ 柏 (A・三協F柏)
第14節 2026年5月02日(土)14:00 FC東京✕川 崎 (H・味スタ)
第15節 2026年5月06日(水)15:00 FC東京✕千 葉 (H・味スタ)
第16節 2026年5月10日(日)15:00 FC東京✕東京V (H・味スタ)
第17節 2026年5月16日(土)16:00 FC東京✕浦 和 (A・埼スタ)
第18節 2026年5月23日(土)17:30 FC東京✕鹿 島 (A・メルスタ)
〈プレーオフラウンド〉
PO1 2026年5月30日(土)・31日(日)FC東京✕未定 (A・未定)
PO1 2026年6月06日(土)14:00 FC東京✕未 定 (H・MUFG国立)
※町田がACLE2025/2026準々決勝以降出場の場合は4月1日(水)に開催
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