水戸 vs FC東京【ルヴァンカップ】

 
 攻撃の手がなく水戸に敗れ、ルヴァン終戦。

 2回戦の愛媛戦も決して喜べない内容のFC東京だったが、その不安を引きずる形となり、水戸に完敗。今季のルヴァンカップの頂への挑戦は、あっけなく終わりを迎えた。

 ホームの水戸は中2日、FC東京は中3日とインターバルが短いなか、直近のリーグ戦から水戸は先発全員を入れ替え、FC東京もアレクサンダー・ショルツと常盤を除いた9名を変更。互いにターンオーヴァーでの対決となった。


 水戸は山下優人、山﨑のボランチが機能し、コンパクトな陣形からボールに圧力をかけていく。試合開始早々に水戸は山下優人のミドルシュート、GK田中颯がこぼれたところに多田が詰めていく。FC東京もすかさず4分に左CKからのこぼれ球を常盤がダイレクトボレーで狙う惜しいシュートがあったが、直後にGKヤクブ・スウォビィクのゴールキックをパトリッキが落として、多田からパスを受けた山本がシュートを放つなど、水戸が攻勢を強める。16分には右サイドを脱け出した田村のクロスをGK田中颯が弾くと、ペナルティアーク付近から大崎が左脚で狙う。20分には左サイドで切り返した新井からのやわらかいセンタリングに山本が頭で合わせたが、ここはGK田中颯がビッグセーヴでゴールを割らせない。

 FC東京はボールを保持しながらも効果的な攻撃が出せないでいると、後半に入って51分、パトリッキからのパスを左サイドで受けた新井がカットインしてミドルシュート。意図はしていなかったと思うが、パトリッキに当たって跳ね返ったボールが、運良くペナルティエリア内の山下優人の足元にこぼれたところを右脚一閃。シュートがゴール右上に突き刺さり、水戸が先制点を挙げた。

 FC東京は61分に長倉、安斎を入れるも劇的な変化は見られなかったため、69分にバングーナガンデとマルセロ・ヒアン、80分に俵積田を投入して打開を図るが、中央を固く締めてDFの背後のスペースを埋める水戸の守備をなかなか崩しきれない。それでも85分にクロスからのこぼれ球を安斎がボレーで狙うも、GKヤクブ・スウォビィクがセーヴ。その後も長倉の浮き球パスに抜け出したマルセロ・ヒアンがGKと1対1となるも、GKをかわすようにループ気味に押し出したシュートは枠を外れるなど、どうしても1点が獲れず。最後まで集中力を切らさなかった水戸がそのまま守り切り、タイムアップ。FC東京のルヴァンカップはここで終戦となった。

 正直なところ、連勝を続けてきて、少し甘さがあったのではないか。また、トーナメントのカップ戦では、兎にも角にも先制点が重要だが、FC東京はそれほど難しくなくボールをゴール近くまでは運ぶものの、いたずらにパスを戻したりしてシュートチャンスを逃す機会が少なくなかった。ボールを持てる割にはシュートを打たないことで、ある意味水戸の守備に迷いをもたらすことができなかった。最終的にはシュート数は水戸13本に対してFC東京12本と遜色ないものだったが、枠内シュートが水戸5本に対してFC東京1本では(水戸も褒められた数値ではないが)、ネットを揺らすことは容易ではない。

 攻撃が停滞した一つの要素が両SBか。鈴木楓と大森は本職ポジションではなかったが、 守備においてはどちらもソツなくこなしていたと思う。だが、攻撃時になると中を固めた水戸に対してなかなか中央への縦パスが打ち込めないこともあり、外へとボールを送らせられたが、ここで両SBが対峙するウィング(山本や新井)をかわしてボールを運んだり、前へ有効なパスを出すことがままならなかったのは、今後の大きな修正点の一つとなった。時間を費やしてオープンな展開も垣間見えた時間帯ではあったが、バングーナガンデが途中交代で入り、安斎が右に回った後にクロスやチャンスメイクが増えたことを考えると、大森、鈴木楓には課題が与えられたということだろう。

 アレクサンダー・ショルツ、常盤をフルタイム使ってしまい、佐藤も長い時間ピッチに立たせること。長倉やマルセロ・ヒアン、俵積田らを投入して結果を出せなかったことは、連戦が続くなかで小さくない痛手ではある。唯一ポジティヴに考えられるとすれば、中2日で迎えるリーグ戦の次節・東京Vとの東京ダービー前に、油断に繋がりかねない連勝中の好調というムーヴを、一旦見つめ直す意識を持てたことくらいか。

 東京Vはルヴァンカップは2回戦で敗れていたため、休養は十分。そしてFC東京は東京V戦の4日後に現在首位の柏との対戦が控えている。柏とは勝ち点差は僅か1しかないだけに、首位攻防戦の舞台を整えるべく、まずは眼前の一戦、東京ダービーで結果を残して、ルヴァンカップでの敗戦を糧にして、再び勢いをつけたいところだ。

 ともかく、ゴールを奪うこと、シュートへの意識をより高めて、連戦を乗り切りたい。

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2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 3回戦
2026年10月14日(水)19:00KO
ケーズデンキスタジアム水戸
入場者数: 3,163人
天候:曇り / 気温: 20.7℃ / 湿度:74%
主審:上田益也
副審:長谷川雅、亀川哲弘
第4の審判員:先立圭吾

水 戸 1(0-0 / 1-0)0 FC東京

 


【得点】
(水):山下優人(51分)
(東):

〈試合経過〉
37分  警告 東京 高 宇洋
46分*  交代 水戸 木本恭生 → 家泉怜依
49分  警告 東京 常盤亨太
51分  得点 水戸 山下優人
61分  交代 東京 ダニ・ゴメス → 長倉幹樹 / 山田楓喜 → 安斎颯馬
61分  交代 水戸 パトリッキ → 五木田季晋
69分  交代 東京 鈴木 楓 → バングーナガンデ佳史扶 / 仲川輝人 → マルセロ・ヒアン
69分  交代 水戸 新井瑞希 → 西原源樹
77分  交代 水戸 山﨑希一 → 舩橋 佑 / 多田圭佑 → 板倉健太
80分  交代 東京 佐藤恵允 → 俵積田晃太
90+4分 警告 水戸 五木田季晋

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【FC東京】
〈スターティングメンバー〉
GK 01 田中 颯
DF 03 森重真人
DF 15 大森理生
DF 24 アレクサンダー・ショルツ
DF 44 鈴木 楓
MF 08 高 宇洋
MF 10 佐藤恵允
MF 27 常盤亨太
MF 71 山田楓喜
FW 39 仲川輝人
FW 99 ダニ・ゴメス

〈控えメンバー〉
GK 58 後藤 亘
DF 17 稲村隼翔
DF 06 バングーナガンデ佳史扶
DF 20 永野修都
DF 22 石原広教
MF 07 安斎颯馬
MF 33 俵積田晃太
FW 09 マルセロ・ヒアン
FW 26 長倉幹樹

〈監督〉
松橋力蔵

 

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【2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ FC東京試合日程】
〈1stラウンド〉
2回戦 2026年09月29日(火) 19:00 〇FC東京 2-0 愛 媛(ニンスタ)
3回戦 2026年10月14日(水) 19:00 ✕FC東京 0-1 水 戸(Ksスタ)


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